一時期、頻繁に金縛りにかかっていた。あまりに頻繁にかかっていたので、またなるんじゃないかと、眠りに入るのが怖かった。
金縛りになったら、絶対に目は開けられない。物理的には開けられると思うが、何か見えてしまうんじゃないかと思い、怖くて開けられない。
目をつむったまま、怖い思いと共に、解けるのを待つか、もがくか、そのまま再び眠ってしまうか。
金縛りを解こうともがいても、縛られた身体は自由に動かない。
声を出そうとした時もあったが、言葉にはならなかった。かなり小さなうめき声にはなっていたかもしれない。
何度も金縛りを解こうともがくと、もがき方のコツのようなものがわかってきた。
金縛りにかかったら、手や足の指先、体の先端からもがく。すると、金縛りから解けるのが比較的早いような気がする。「ような気がする」だ。根拠はない。
私死んだら幽霊になって、「深夜突然の金縛りになったと思いきや足元からすごい形相の女がよじ登ってきてしばらく顔を凝視した後「美少年じゃない…」って言いながら消えていく女の霊」として都市伝説になるんだ
— 櫻日和鮎実♦美少年漫画家 (@ayuneo) 2017年9月21日