中古市場は果たして宝の山なのか

私は中古市場の構造に追い詰められているボドゲ制作者なので、中古市場に対する興味関心も持ちあわせています。自分に被害を及ぼしてくる対象を知っていく必要もあるのです。例えるなら、「知日家」と「親日家」の言葉の意味が異なることと同じです。

中古市場に追い詰められているからといって、中古業者に不用品をまったく売らないかといったら、そうでもありません。貧乏になっていく多くの日本人と同じように、私もそうです。中古市場は社会に必要な側面もあるけれど、害悪も大きい。必要悪?なのではないでしょうか。

「中古市場を盛り上げよう」とか「中古市場で儲けよう」的な本も読んだことがあるのですが、その本の内容で特に印象に残っているのは、「日本の家庭には換金できるものがいっぱいある、その埋蔵量は〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇円と言われているから、積極的に売って経済を盛り上げよう」的な内容です。

盛り上がってウハウハになるのは中古業者です。日本全体を俯瞰して観るとするならば、中古市場が盛り上がっても、全体としての日本の経済はちっとも盛り上がりません。日本の中古品が海外に流出するのであれば、日本単体だけを観るとプラスなのかもしれませんが、それは海外からお金を吸い取っているのと同じです。

中古市場は世の中に新しい何かを産み出しますか?